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ブログ2020年08月25日

相続放棄しても管理責任が残る!?実家が空き家になったあとの問題。

遺産の中に多額の借入金があるような場合等、プラスの財産より、マイナス財産が多いことを債務超過といいます。そのような場合、相続人たちは遺産を相続するべきかどうか、慎重に検討しなければなりません。
遺産を相続したくない場合には、家庭裁判所で相続放棄の手続きをすることで、法的に借入金を含む全ての遺産を放棄することができます。
しかし、相続放棄を行った場合でも、遺産の管理責任が残る場合がありますから注意が必要です。

相続放棄をしたのに遺産の管理責任が残るケース

例えば、Aさんが亡くなり相続が発生。Aさんの相続人は長男Bさんと、長女Cさんの2人だとします。
Aさんの遺産は、生前に居住していた築50年の自宅建物とその敷地(固定資産評価額 100万円)と預貯金50万円。合わせて150万円相当のプラス財産と、生前にAさんが事業の運転資金として、債権者Dさんから借りていた借入金 500万円です。
このような場合、固定資産評価額が100万円の敷地は、そのまま売却しても現金100万円には当然なりません。
築50年の建物は老朽化がひどければ、当然解体が必要になります。その場合100万円以上の解体費用がかかり、もっと言えば、建物内にある遺品などの残留物を処分したり、土地について隣地との境界を確定しなければならなかったり。不動産を売却処分するために、必要な経費を概算すれば、数百万円もかかることが容易に想像できてしまいます。
つまり、この不動産は評価上はプラス財産であるものの、実態は「負動産」なわけです。
Bさん、Cさんは協議を行い、司法書士に依頼し、家庭裁判所に相続放棄の申し立てをすることにしました。相続放棄の手続きも終わり、これでひと安心・・・と思いきや、実はそうではありません。
法律に則って家庭裁判所で手続きを行い、遺産を放棄し、自分の財産ではなくなったものの、法律上、故Aさんの自宅建物及び残留物について次の所有者が決定するまでの間、相続人であるBさん・Cさんに管理義務が残ってしまうのです。

管理義務の程度

(民法第940条)
相続放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。

この管理義務は、民法における「善管注意義務」という管理義務よりも緩やかに解釈されています。
善管注意義務というのは、法律上他人の財産を預かっていると評価でき、そのままの状態できちんとその人に返さなければならない人が負う注意義務です。他人に返さなければならないものは慎重に扱わなければならない一方、それが自分のものであれば多少何かあったとしても自己責任なので注意が緩くなります。
しかし緩いと言っても責任がないわけではありません。例えば放棄した建物が老朽化→倒壊し、隣地の建物や動産、人に損害を与えてしまうこともあるかもしれません。この場合、責任の所在は。。。というと、やはり管理者である者に対して追求され、背負う事になるでしょう。

 

空き家法での規定

前記の通り民法で規定されている他にも、空き家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、「特定空き家等」と指定された場合、最悪のケースでは市町村が管理者に代わって空き家を解体する(行政代執行と言います)等の措置を行い、その費用を管理者に請求することができるとされています。この費用負担については相続放棄者といえども免れることはできないでしょう。
上記の通り、相続放棄をした以上は、自分の財産ではないのですが、管理義務がある以上、実際は次の所有者が見つかるまでの間、自己の財産と同一の注意を持って、管理しなければならないのです。

誰に引き継げば良いのか?

相続人の全員が相続放棄をした場合、相続人が不存在ということになりますので、家庭裁判所で相続財産管理人を選任し、引き継いでもらうことが可能です。相続財産管理人を選任すれば、ひと安心・・・なのですが、現実はそう甘くはありません。
相続財産管理人を選任してもらうためには、その管理人に管理費を預けなければなりません。この管理費が少額ではないため、現実的には次の所有者を見つけるしか管理義務を回避する方法がないのです。
私が知っている同じ規模感の事例でも、相続財産管理人選任の管理費として50万円〜100万円程度預けるケースが多いように思います。

まとめ

結論から言えば、相続放棄をしたからといって、すぐに管理責任から免れるわけではありません。
また、このようなことは、必然的に起っているケースが多い。つまり生前からすでにこうなることが決まっているケースがほとんどなのです。
生前にこの問題に気がついてさえいれば、このようなことが起きないように対策することは可能です。
例えば、前記のような空き家だけを計画的に放棄することができたり、場合によっては生前に処分することもできるかもしれません。
心当たりのある方は是非、早くご相談ください。

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