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ブログ2020年06月03日

遺言書には種類がある?作成方法や注意点

相続の話題では、ほぼ必ず取り上げられるのが「遺言書」についてです。

お亡くなりになる方の最後の遺志を相続人に残す大切な手紙として、遺言書は一定の法的効力を持ちます。

遺言書にはいくつか種類があり、種類によって利便性や安全性などに違いがあるので、特徴やメリット・デメリットを知ったうえで作成することが望まれます。 本章では遺言書の種類について取り上げ、それぞれの特徴や作成方法などについて見ていきますから、ぜひ参考になさってください。

遺言には「特別方式遺言」と「普通方式遺言」がある

まず遺言に関する全体的な仕組みを押さえておきます。

遺言には、遭難時などに適用のある「特別方式遺言」というものもありますが、めったに利用されることは無いので、本章では多くの方に関係のある「普通方式遺言」の種類を見ていきます。

普通方式による遺言には「自筆証書遺言公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3つの種類があります。

これらはそれぞれ、民法所定のルールに則って作成されたものでなければ無効になってしまうので注意が必要です。

次の項からは、3つの遺言書それぞれの特徴と作成方法を見ていきます。

自筆証書遺言の特徴と作成方法

名前の通り、遺言書の内容を自分で自書することで作成します。

好きな時に作成でき、自由度が高いのがメリットです。

反面、作成年月日や氏名を正確に記載しなければならない、押印が必要など、民法で定める所定のルールに従って作成する必要があり、慎重さが必要になることと、少しでも不備があると無効になってしまうなどのデメリットがあります。

自筆証書遺言については近年法改正がありましたので、この点も押さえておきます。

従来、自筆証書遺言はその内容のすべてを自書する必要がありましたが、2019年の1月13日以降に作成する場合、一部自筆でないものも用いることができるようにルールが変わりました。

遺言書本体はこれまで通り自筆でなければいけませんが、これに添付する財産目録などについてはパソコンで作成したものでもOKになっています。

他にも預金通帳のコピーや不動産の登記簿なども使用できます。

ただし、それら自筆でない資料については全てに署名と押印が必要で、両面に内容記載のあるものについては署名押印も両面にしなければいけません。

公正証書遺言の特徴と作成方法

公正証書遺言は公証人の関与の下で遺言書を作ります。

公証役場で遺言内容を口述し、公証人に筆記してもらうことで遺言書を作成します。

公証人は裁判官経験者など法律の専門家ですから、不備の無い遺言書を作ることができます。

作成した遺言書の原本は公証役場に保管されるので、紛失や改ざんなどを防止できます。

安全性を優先する場合に有効ですが、一定の手間と費用がかかることや、証人の立ち合いを要し、公証人と証人には遺言の内容を知られてしまいます。

秘密証書遺言の特徴と作成方法

秘密証書遺言は遺言内容の秘密性を確保することが優先の場合に選択肢になる方法です。

自分で作成し、封をした遺言書を公証役場に持ち込み、公証人及び証人の立会いの下で遺言書が作られたことを証明してもらい、公証役場にその記録を残します。

遺言書自体は本人が保管しますが、公証人にも証人にも遺言の内容は知られず、完全に内容を秘密にすることができます。

ただし内容の確認が行われないため、もし記載内容に不備があれば無効になってしまうリスクもあります。

こちらも一定の手間と費用がかかるのがデメリットです。

特徴として、秘密証書遺言は遺言書本体も自筆でなくて構いません。

パソコンで作成したものや、誰かに代筆してもらったものでもOKです。

ただし署名だけは自筆で行う必要があるので、この点に注意してください。

遺言書の種類を比較してみよう

前項までは各遺言書の特徴や作成方法の概要を見てきましたが、それぞれを比較すると理解しやすいので、表にして確認してみましょう。

 

自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
作成方法 遺言書本体は必ず民法所定のルールに従い自筆する(パソコン不可)。

一部添付書類はパソコン作成やコピーも可(署名押印が必要)。

公証役場にて遺言の内容を口述し、公証人がこれを筆記して記述する。 本人が作成した遺言書に封をし、公証役場に持ち込む。

※パソコン作成や代筆による作成も可。

署名押印を要す人 本人 本人、公証人、証人 本人、公証人、証人
※証人の要不要 不要 二人以上の証人が必要 二人以上の証人が必要
※家庭裁判所での検認 必要 不要 必要
メリット ・好きな時に作れて手続きが簡単。

・手続き上で内容を他人に知られない。

・費用がかからない。

・公証人が作成するので無効になる心配がない。

・原本が公証役場で保管されるので紛失のリスクがない。

・検認の手続きが不要。

・遺言書の存在を証明しながらも、その内容を秘密にできる。

 

デメリット ・内容に不備があると無効になることがある。

・自分で保管しなければならず、紛失したり、他人に見つかった場合は偽造や変造、隠匿のリスクがある。

・検認が必要。

 

・公証人や証人に対して報酬が必要になる。

・証人や公証人に内容を知られる。

・内容に不備があると無効になることがある。

・検認が必要。

※証人について

証人は自分で用意してもいいですが、用意できないときは公証人に手配をお願いすることができます。

その場合は適任とみられる士業者などが選任されますが、一定の報酬が必要になります。

※検認について

検認というのは、相続発生後、封をした状態で発見された遺言書を家庭裁判所に持ち込んで、中身を確認してもらう手続きです。

遺言書の発見者は勝手に開封してはならず、開封した場合は5万円以下の過料に処せられることがあるので注意してください。

検認手続きは遺言書の偽造や変造を防止するための手続きであり、遺言の効力について有効か無効かを判断するものではありません。

 

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