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ブログ2019年07月26日

■ 2019.7.1〜預貯金の仮払い制度が新設されました。

 近年の最高裁判例で、複数人の相続人がいる場合の被相続人名義の預貯金の取り扱いについて、遺産分割協議の対象財産であると判断されました。

 したがって、共同相続人全員で遺産分割協議を行い、合意が得られなければ預貯金を引き出すことができず、凍結財産となってしまいます。

 この場合、大変困るのが葬祭にかかる費用や相続税、各専門家に対する報酬等の経費を誰が負担するか?です。
 本改正では、このような需要に対する法的な手当が必要だということで、共同相続された預貯金の遺産分割前の払い戻しを認める制度として、以下のような手続きを創設しました。

①家庭裁判所での手続き

 家庭裁判所に調停・審判の申し立てを行い預貯金の仮払いを申し立てる方法です。
 この方法をとる場合は、仮払いをしなければならない必要性を疎明する必要があるため、申し立てには労力・時間・経費がかかることがデメリットとなると考えられます。

 一方で、この方法は仮払額に上限は設けられておらず、家庭裁判所に仮払いの必要性が認められた場合はその額を仮払いしてもらえるというメリットもあります。

②金融機関での手続き

 金融機関の窓口にて、直接仮払い請求をする方法です。
前記とは違い、仮払いの必要性などの疎明も不要なため、前記の方法と比較すると労力・時間・経費などの負担が軽減されます。

 一方で、仮払いの金額には上限(相続開始時の預貯金債権の額×3分の1×法定相続分かつ、債務者ごとに150万円まで)が設けられています。

 なお、前記の方法により、取得した仮払金は遺産分割によって取得したものとみなされることになりますから、注意が必要です。

相続コンサルタント
杉村 洋介